サロンを開業するとき、「キャッシュレス決済って導入したほうがいいの?」と迷う方は多いと思います。
結論から言うと、いまのサロン経営でキャッシュレス決済はほぼ標準装備です。カード払いやPayPayなどのQRコード決済が使えないと、それだけでお客様の選択肢を狭めてしまいます。
とはいえ、決済サービスにはSquare・Airペイ・STORES 決済など複数あり、手数料も入金のタイミングも必要な機器も違います。この記事では、個人サロンでよく候補に挙がる3つのサービスを、各社の公式情報(2026年8月時点)で横並びに比較しました。条件により変わるため、申し込み前には各公式サイトでもご確認ください。
サロンにキャッシュレス決済が必要な理由
「使えないなら別の店にする」というお客様がいる
美容室・エステ・ネイルは1回あたりの単価が高めなので、カードやスマホで支払いたいというお客様は珍しくありません。キャッシュレスを用意しておくだけで、取りこぼしを減らせます。
現金管理の手間が減る
お釣りの準備、レジ締めの計算、売上金の入金…現金を扱う業務は地味に時間がかかります。キャッシュレス決済なら売上が自動で記録されるので、閉店後の作業を短くできます。
会計ソフトとの連携で確定申告がラクに
売上データはCSVなどで取り出せるため、会計ソフト(freee・マネーフォワードなど)との突き合わせもスムーズです。
キャッシュレス決済を選ぶ3つのポイント
ポイント1:決済手数料
お客様が支払うたびに、売上の一定割合が手数料として差し引かれます。ここで大事なのは、「クレジットカード」「電子マネー(交通系ICを含む)」「QRコード決済」で料率が別々に決まっていることです。
サロンではクレジットカードの比率が高くなりやすいので、まずクレジットカードの料率を確認しましょう。低い料率には「年間の決済額が一定以下であること」といった条件が付くことが多く、条件ごと読むのがコツです。
ポイント2:入金サイクル
売上がいつ振り込まれるかは資金繰りに直結します。開業直後で手元資金に余裕がない場合は、入金が早い(または自分のタイミングで振込依頼できる)サービスが安心です。
ポイント3:必要な機器(iPhone / iPad / Android)
手持ちのスマホやタブレットで使えるかどうかも重要です。特にAirペイは、公式サイトで「iPadまたはiPhoneをご用意ください」と案内されていて、Androidでは使えません。
3社比較表

サロンで候補になりやすい3社を、公式サイトの公開情報で並べました(2026年8月時点)。
| 項目 | Square | Airペイ | STORES 決済 |
|---|---|---|---|
| 初期費用・月額 | 0円(端末代は別途) | 0円(カードリーダーは無償貸与) | 0円。フリーは月額0円/スタンダードは月額3,300円(税込・年間契約) |
| クレジットカード | 対面2.5%〜(条件あり/条件外は3.25%〜) | 3.24% | フリー2.48%/スタンダードはVisa・Mastercard 1.98%、JCB・American Express・Diners Club・Discover 2.38%(いずれも条件あり) |
| 電子マネー(交通系IC・iD・QUICPay+など) | 対面2.5%〜(条件あり) | 3.24% | 3.24% |
| QRコード決済 | 対面2.5%〜(条件あり) | 3.24%(COIN+は1.08%) | 3.24% |
| 入金サイクル | 三井住友銀行・みずほ銀行は翌営業日/その他は毎週金曜(水曜締め) | 月3回(みずほ・三菱UFJ・三井住友の口座は月6回) | 手動入金は売上翌日6:00から振込依頼→1〜2営業日/自動入金は月末締め翌月20日 |
| 振込手数料 | 0円 | 0円(ゆうちょ銀行は利用不可) | 手動入金は10万円以上0円・10万円未満200円(税込)/自動入金は0円 |
| 必要な機器 | iPhone・iPad・Android+Square リーダーなど | iPhoneまたはiPad+無償貸与のカードリーダー(Android非対応) | 専用の決済端末(フリーは27,720円税込/スタンダードは年間契約で1台無償貸出) |
| 利用開始までの目安 | 審査承認後、最短当日から決済受付が可能 | 審査は通常3日程度 | 最短4営業日でクレジットカード決済が利用可能 |
※Squareの「2.5%〜」は、年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の方が主要カードブランドで対面決済する場合の料率。STORES 決済の「1.98%・2.48%」も、店舗の対面キャッシュレス決済額が年間3,000万円未満であることなどが条件です。
開業したてのサロンなら、どのサービスも低いほうの料率が適用される規模に収まることがほとんどです。そのうえで、クレジットカードの料率を最優先で下げたいならSTORES 決済のスタンダード、固定費を1円もかけたくないならSquareかSTORES 決済のフリー、という整理になります。
STORES 決済はアカウント作成が無料なので、比較しながら進めても費用はかかりません。
STORES 決済の料金プラン・端末の条件を公式サイトで確認する
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Square — スマホ1台で今日から始められる
こんなサロンにおすすめ:開業直後・自宅サロン・とにかく早く導入したい
Squareの強みは、初期費用・月額固定費が0円で、審査承認後は最短当日から決済を受け付けられるスピード感です。対面の決済手数料は2.5%〜(年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の方が主要カードブランドで対面決済する場合。それ以外は3.25%〜またはカスタム手数料)。クレジットカード・電子マネー・QRコードのどれでも同じ考え方で計算できます。
入金は、三井住友銀行・みずほ銀行の口座なら決済日の翌営業日。その他の金融機関では、木曜0:00から水曜23:59までの決済分が金曜にまとめて振り込まれます。振込手数料はどちらも0円です。
メリット
- 初期費用・月額固定費0円で、審査承認後は最短当日から決済を受け付けられる
- 三井住友銀行・みずほ銀行なら翌営業日入金、振込手数料は0円
- iPhone・iPad・Androidに対応し、スマホのタッチ決済にも対応
注意点
- 2.5%〜の適用には条件があり、条件から外れると3.25%〜になる
- その他の金融機関では入金が週1回(金曜)になる
- 分割払い・ボーナス払いには対応していない(決済後にお客様がカード会社へ変更を申し込む形になります)
Airペイ — 対応ブランドの豊富さが魅力
こんなサロンにおすすめ:iPad・iPhoneを持っている・Airレジを使っている・海外のお客様も多い
Airペイは、クレジットカード・電子マネー・QRコード決済を1台のカードリーダーでまとめて受け付けられるサービスです。Smart Code傘下やAlipay+傘下のQRコード決済にも対応しているので、海外のお客様が多いエリアとは相性が良い構成です。
決済手数料は0.99%〜3.24%で、クレジットカード・電子マネー・交通系電子マネー・主要なQRコード決済はいずれも3.24%(COIN+は1.08%)。初期費用・月額費用は0円で、カードリーダーは審査後に無償貸与されます。なお公式サイトでは「決済手数料ディスカウントプログラム」が案内されていて、Visa・Mastercard・JCB・American Express・Diners Club・Discoverの決済手数料が3.24%から2.48%になります(月額固定費は0円のまま/適用条件あり)。
メリット
- 対応する決済ブランドが多く、海外発のQRコード決済もカバーできる
- 初期費用・月額費用0円、カードリーダーは無償貸与
- 入金は月3回(みずほ・三菱UFJ・三井住友の口座なら月6回)で振込手数料0円
注意点
- Android非対応(iPadまたはiPhoneが必要)
- ゆうちょ銀行の口座は振込先に指定できない
- クレジットカードの通常料率は3.24%(ディスカウントプログラムの条件を満たす場合は2.48%)で、条件付きで1%台になる他社より高くなる場面がある
Airペイのサロンでの使い勝手はAirペイは美容室・サロンで使える?で詳しく紹介しています。
STORES決済 — クレジットカードの手数料が最安水準
こんなサロンにおすすめ:クレジットカードの利用が多い・STORESの他サービスもまとめたい
STORES 決済には2つのプランがあります。
| フリー | スタンダード | |
|---|---|---|
| 月額 | 0円 | 3,300円(税込・年間契約/月額契約は3,960円税込) |
| Visa・Mastercard | 2.48% | 1.98% |
| JCB・American Express・Diners Club・Discover | 2.48% | 2.38% |
| 電子マネー(交通系IC・iD・QUICPay+) | 3.24% | 3.24% |
| QRコード決済 | 3.24% | 3.24% |
| 決済端末 | 27,720円(税込)で購入 | 年間契約で1台無償貸出 |
1.98%・2.48%が適用されるのは、店舗の対面キャッシュレス決済額が年間3,000万円未満であることなどの条件を満たす場合です。年間3,000万円以上になると、対面クレジットカードはフリー3.24%・スタンダード2.98%になります。
どちらのプランにするかは、公式サイトのよくある質問が目安になります。月間のクレジットカード決済額が30万円以上ならスタンダードプランのほうがお得になる可能性があると案内されています。開業直後はフリーで始めて、売上が伸びたら切り替えるという進め方もできます。
入金は、初期設定が「手動入金」です。売上の翌日6:00から管理画面で振込依頼ができ、依頼から1〜2営業日で着金します(10万円以上は振込手数料0円、10万円未満は200円税込)。設定を変えれば「自動入金」(月末締め・翌月20日、振込手数料0円)も選べます。
メリット
- クレジットカードの料率が条件付きで1.98%(Visa・Mastercard)と最安水準
- 手動入金なら振込依頼から1〜2営業日で着金する
- スタンダード(年間契約)なら決済端末が1台無償貸出
- STORESのネットショップ・予約・POSレジと同じアカウントでつながる
注意点
- 電子マネー(交通系IC含む)・QRコード決済は3.24%で、ここは他社と横並び
- 1.98%を活かすには月額3,300円(税込)のスタンダードが前提
- 手動入金は10万円未満だと振込手数料200円(税込)がかかる
手数料と入金の条件はSTORES決済の手数料・入金サイクル完全ガイドでさらに詳しく整理しています。
タイプ別おすすめまとめ
固定費を1円もかけずに始めたい → SquareまたはSTORES 決済のフリー どちらも初期費用・月額0円。早く決済を受け付けたいならSquare、後からプラン変更で料率を下げたいならSTORES 決済のフリーです。
クレジットカードの比率が高い → STORES 決済のスタンダード Visa・Mastercardが1.98%(条件あり)。公式サイトでは、月間のクレジットカード決済額が30万円以上ならスタンダードのほうがお得になる可能性があると案内されています。
Airレジを使っている・海外のお客様が多い → Airペイ Airレジとの連携と対応ブランドの多さが強みです。iPad・iPhoneが必要な点だけ確認を。
売上をとにかく早く受け取りたい → SquareまたはSTORES 決済の手動入金 Squareは三井住友銀行・みずほ銀行なら翌営業日、STORES 決済は振込依頼から1〜2営業日。詳しくは入金サイクルが早いキャッシュレス決済比較へ。
よくある質問

Q. 決済サービスは複数契約してもいいですか? A. 可能ですが管理画面が増えます。開業初期は1社に絞るほうがシンプルです。
Q. 申し込みにはどんな書類が必要ですか? A. Airペイは口座情報・本人確認書類(法人は登記簿謄本)・業種によっては許可証・店舗確認書類が案内されています。STORES 決済は加盟店審査で事業実態や取扱商材がわかる資料の提出が必要で、個人の場合は店舗の実態や取扱商材が確認できるURLまたは画像を用意します(事業内容によって求められる資料は異なります)。
Q. 分割払いには対応していますか? A. STORES 決済は2回払いとリボ払いに対応しています(一部制限あり/タッチ決済は1回払いのみ)。Squareは分割払い・ボーナス払いに対応していません。
Q. POSレジと一緒に導入すべきですか? A. セットで導入すると、会計金額が決済側に自動で渡るので打ち間違いが減ります。サロン向けPOSレジは美容室・サロン向けPOSレジおすすめ5選で比較しています。
まとめ
サロンのキャッシュレス決済選びのポイントを整理します(2026年8月時点)。
- 料率は「クレジットカード」「電子マネー(交通系IC含む)」「QRコード決済」で別々。交通系ICはどの会社でも電子マネー枠で、STORES 決済もAirペイも3.24%
- クレジットカードの料率を下げたいならSTORES 決済のスタンダード(Visa・Mastercard 1.98%/条件あり/月額3,300円税込)
- 固定費0円で早く始めたいならSquare(対面2.5%〜/条件あり)
- Airレジ利用中・海外のお客様が多いならAirペイ(3.24%・カードリーダー無償貸与)
どのサービスも審査に数日かかります。オープン日から決済を受け付けたい方は、内装や備品の準備と並行して早めに申し込んでおくと安心です。手数料そのものの比較はサロンのキャッシュレス決済手数料を比較もあわせてどうぞ。
STORES 決済の申し込み条件を公式サイトで確認する
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