近年、男性の美容意識の高まりを背景に メンズエステ市場 が拡大しています。「メンズエステを開業したい」「男性向けの専門サロンとして差別化したい」と考える方が増えており、特に 女性エステティシャンが既存スキルを活かしてメンズエステに参入する ケースも一般的になってきました。
ただ、メンズエステ開業は通常のエステ開業とは異なる注意点があります。この記事では、これから開業する方に向けて、メンズエステ特有の準備項目・届出・運営設計・集客戦略まで、ひと通り体系的にまとめました。「何から始めればいいか分からない」という方のスタート地点になる内容を目指します。
メンズエステの基本知識
メンズエステとは
メンズエステは、男性を対象としたエステティックサービス全般を指します。フェイシャル・ボディケア・脱毛・痩身・ヘッドスパなど、提供するメニューは多岐にわたります。
市場の特徴
- 女性向けエステに比べて競合店舗数が少ないエリアもある
- リピート率が高い傾向(一度通うと続けるお客様が多い)
- 客単価がやや高めで、月の予約頻度も比較的高い
- 地域差が大きく、都市部と地方で需要が異なる
開業に必要なもの全体像
1. 物件・店舗
- 路面店 or マンション型(自宅サロンを含む)
- 男性のお客様が 「人目を気にせず通える」 プライバシー配慮
- 個室必須
2. 資格・許認可
- 業態によって不要なものも多い(脱毛・痩身などはサロンレベルでは必須資格なし)
- 必要に応じて関連資格を取得しておくと信頼度UP
3. 必要な機材・道具
- 施術用ベッド・ワゴン
- 美容機器(フェイシャル・痩身・脱毛など)
- タオル・消耗品
- 受付用iPad・決済端末
4. 届出
- 税務署への開業届
- 必要に応じて保健所届出(業態による)
5. ITツール
- 予約システム
- POSレジ・キャッシュレス決済
- 会計ソフト
- 集客ツール(SNS・LINE・Web)
6. 集客の準備
- 屋号・ロゴ
- ホームページ・SNSアカウント
- チラシ・名刺
物件選びのポイント
1. プライバシー重視
メンズエステの大きな特徴は 「人目を気にせず通いたい」というお客様心理。次のような物件特性が選定基準になります。
- マンション型で目立たない場所
- 個室がしっかり区切れる
- 入口が他の店舗と直接面していない
2. 駅近・駐車場
仕事帰りに寄るお客様が多いため、駅近物件が有利。郊外なら駐車場の有無が重要。
3. 業態適合確認
賃貸物件・マンションの場合、「事業利用可能か」「同業可能か」を契約前に必ず確認。トラブルを避けるため管理会社・オーナーに直接相談しましょう。
資格・許認可
不要なケース
- フェイシャルエステ
- ボディケア(あんま・マッサージ指圧の名称使用なし)
- 脱毛(光・ワックス)
- 痩身
これらは 国家資格不要で開業できる業態です。
必要なケース
- 整体・マッサージ系(あん摩マッサージ指圧師など国家資格)
- 医療行為に該当するもの(医師免許必須)
業態を決めたら、保健所・厚生労働省のサイトで必要資格を必ず確認しましょう。
取得しておくと信頼度UP
- 日本エステティック協会の認定資格
- 日本スパ協会の認定資格
- 化粧品検定・脱毛検定 等
必要な機材リスト
施術スペース
- 施術用ベッド(電動式・手動式)
- ワゴン(道具・タオル収納)
- 鏡・キャビネット
- 消毒設備
美容機器(業態別)
フェイシャル系
- スチーマー
- 超音波美容器
- 美容液・コスメ一式
脱毛
- 光脱毛機
- 冷却ジェル・タオル
痩身
- ラジオ波・キャビテーション機器
- 専用ジェル
受付・決済関連
- 受付用iPad / タブレット
- 決済端末(Squareリーダー等)
- レシートプリンター(必要なら)
消耗品
- タオル(多めにストック)
- 紙ショーツ
- ペーパーシート
- 消毒用アルコール
機材費の目安
| カテゴリ | 目安 |
|---|---|
| 施術用ベッド | 5〜15万円 |
| 美容機器(業態1つ分) | 20〜100万円 |
| タオル・消耗品(初期分) | 3〜5万円 |
| 受付・決済機器 | 5〜10万円 |
| 内装・装飾 | 30〜100万円 |
総額で 100〜300万円程度 が一般的な目安。マンション型自宅サロンならコストを大きく抑えられます。
届出と税務手続き
1. 開業届(税務署)
事業開始から1ヶ月以内に提出。青色申告承認申請書もセットで提出するのがおすすめ。
2. 保健所への届出
業態によって異なるため、事前に管轄保健所に相談するのが鉄板。
3. 法人化を検討する場合
売上規模が大きくなる見込みなら法人化も選択肢。
詳細は自宅サロン開業の届出ガイドも参考にしてください。
ITツールの選び方
予約システム
メンズエステはオンライン予約が主流。24時間予約受付 ができる予約システムが必須です。詳細はエステサロン向け予約システムおすすめ4選を参考に。
POSレジ・キャッシュレス決済
Squareなど決済代行サービスで、月額ゼロからキャッシュレス対応。詳細はSquare決済をサロンで使うメリット・デメリット。
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freee会計やマネーフォワードで 確定申告まで自動化。詳細はfreee会計は個人サロンの確定申告に使える?。
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メンズエステ集客の戦略
1. プライバシー重視のメッセージング
「他のお客様と顔を合わせない動線」「個室完備」「予約制」など、プライバシー配慮を前面に訴求。
2. 男性目線の写真・動画
施術後の効果(毛穴の変化・肌の透明感など)を 男性目線で具体的に伝える。
3. SNS活用
- Instagram: ビフォーアフター、店内雰囲気
- X(旧Twitter): 男性ユーザー多め、情報拡散に有効
- TikTok: 若年層向け、施術風景の短尺動画
4. Googleビジネスプロフィール
地域検索で「メンズエステ 〇〇市」と検索された時に表示される設計が必須。
5. 口コミ獲得
来店時の声かけ・QRコード設置で Googleの口コミを集めて新規来店の決め手に。
スケジュール・費用の目安
開業3〜6ヶ月前
- 物件決定・コンセプト固め
- 機材リサーチ・予算確定
開業1〜2ヶ月前
- 機材手配・搬入
- ITツール契約・初期設定
- SNSアカウント開設・コンセプト発信
開業1ヶ月前
- 内装工事・最終チェック
- スタッフ採用(必要な場合)
- 開業告知・予約受付開始
開業当日
- 本番運用開始
初期費用の目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 物件取得費 | 50〜200万円 |
| 内装工事 | 50〜200万円 |
| 機材一式 | 100〜300万円 |
| ITツール契約・初期設定 | 5〜10万円 |
| 集客準備 | 10〜30万円 |
| 運転資金(3ヶ月分) | 50〜100万円 |
総額で 300〜800万円程度 が一般的な目安。マンション型・自宅サロンならコストを大きく削減できます。
よくある質問
Q. 女性エステティシャンがメンズエステを開業できる?
A. 業態として問題ありません。プライバシー配慮・施術中の透明性確保(カメラ・記録)など、信頼関係を築く運営設計が重要です。
Q. 開業初期は1人運営で回せる?
A. メンズエステは1人運営も十分可能です。1日4〜6名程度が現実的なキャパで、これで月数十万円〜の売上が見込めます。
Q. 予約制 vs 受付制どちらがいい?
A. 完全予約制が主流。プライバシー確保・施術時間の管理の点で予約制が運営に向いています。
Q. 男性のお客様の集客が難しい
A. SNS(特にX・TikTok)と検索(Google)の組み合わせが王道。初回限定キャンペーンで来店ハードルを下げる施策も効果的。
Q. メニューはどう設計すればいい?
A. 「お試しコース(30〜45分・低価格)」「定期コース(60〜90分・通常価格)」「会員制(月額・回数券)」の3層が基本です。
まとめ
メンズエステ開業は、通常のエステ開業 + 男性客特有のプライバシー・集客配慮 が必要な業態です。
- プライバシー重視の物件選び
- 国家資格不要の業態を選べば敷居は低い
- 機材費は業態と規模で大きく変動(100〜300万円)
- ITツール(予約・決済・会計)を最初から整える
- SNS×Google×口コミの集客戦略
メンズエステ市場は成長中で、地域によっては競合店舗が少なく差別化しやすい業態です。プライバシー配慮と信頼関係づくりを徹底すれば、リピート率の高い経営につながります。じっくり準備して、後悔のない開業をしてください。
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