8月の中間納税(予定納税)の対応完全ガイド【個人事業主向け2026年版】

会計・確定申告

7月になると、税務署から 「予定納税のお知らせ」 という封書が届く方がいます。「これって何?払わないとダメ?」と慌てる個人事業主は毎年多いです。

予定納税は 前年の納税額が15万円以上だった人 が対象の、所得税の中間納税制度。8月と11月の2回に分けて納付する必要があります。この記事では、これからお店をつくる方や既存個人事業主に向けて、予定納税の仕組み・対象者・納付方法・減額申請・節税ポイント をまとめました。

  1. 予定納税とは何か
    1. 定義
    2. 対象者
    3. 納付タイミング
  2. 予定納税の計算例
    1. 例: 前年の所得税が30万円だった場合
    2. 注意: 「予定納税基準額」は前年税額そのものではない
  3. 予定納税のお知らせ書類が届いたら
    1. 書類が届く時期
    2. 書類に書かれている内容
    3. 書類が届かない場合
  4. 予定納税の納付方法5つ
    1. 方法1: 銀行・郵便局の窓口で納付
    2. 方法2: コンビニ納付(30万円以下)
    3. 方法3: ダイレクト納付(口座振替)
    4. 方法4: クレジットカード納付
    5. 方法5: スマホ決済アプリ納付
    6. おすすめは「ダイレクト納付」
  5. 予定納税を払えない・厳しい時の対処
    1. 対処1: 予定納税の減額申請
      1. 減額申請の条件
      2. 減額申請に必要なもの
    2. 対処2: 延納・分納の相談
    3. 対処3: 滞納するとどうなる?
  6. 予定納税を踏まえた節税対策
    1. 対策1: クラウド会計ソフトで経費を漏れなく計上
    2. 対策2: 青色申告で最大65万円控除
    3. 対策3: 各種控除の活用
    4. 対策4: 必要経費の前倒し計上
  7. 予定納税の不安あるある
    1. あるある1: 「初めての予定納税通知に焦る」
    2. あるある2: 「7月の納付期限を忘れる」
    3. あるある3: 「払いすぎたら戻ってくる?」
    4. あるある4: 「廃業したけど予定納税は払うの?」
    5. あるある5: 「ふるさと納税やiDeCoは予定納税に反映される?」
  8. 予定納税の年間カレンダー
  9. 予定納税対応のための会計記録のコツ
    1. コツ1: 月別売上の即時集計
    2. コツ2: 経費の即時計上
    3. コツ3: 確定申告書の写しを保管
    4. コツ4: 税理士相談の活用
  10. よくある質問
    1. Q. 予定納税は確定申告とは別の納税ですか?
    2. Q. 予定納税の通知が来ない場合は何もしなくていい?
    3. Q. 予定納税の金額に異議がある場合は?
    4. Q. 予定納税を一括で払いたい場合は?
    5. Q. 予定納税を払い遅れたらどうなる?
    6. Q. 副業の個人事業主も予定納税の対象?
  11. まとめ
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予定納税とは何か

定義

予定納税とは、前年の所得税額に基づいて、当年分の所得税を分割で前払いする制度。確定申告で翌年3月にまとめて払うのではなく、8月と11月に分割で先払いします。

対象者

前年の所得税の確定申告額が15万円以上だった人 が対象。15万円未満の方は対象外なので通知も来ません。

納付タイミング

納付期限金額
第1期7月1日〜7月31日前年税額の1/3
第2期11月1日〜11月30日前年税額の1/3

※残りの1/3は確定申告時に納付。

※ 月末が土日祝の場合は翌営業日。

予定納税の計算例

例: 前年の所得税が30万円だった場合

  • 予定納税基準額: 30万円
  • 第1期(7月): 30万円 ÷ 3 = 10万円
  • 第2期(11月): 30万円 ÷ 3 = 10万円
  • 確定申告時: 残りの10万円(前後)

合計30万円を、3回に分けて納付するイメージです。

注意: 「予定納税基準額」は前年税額そのものではない

実際の予定納税基準額は、前年所得税額から「災害減免・住宅ローン控除」などを引いた額。お知らせ通知に正確な金額が記載されています。

予定納税のお知らせ書類が届いたら

書類が届く時期

毎年 6月15日頃 までに、対象者に税務署から「予定納税額の通知書」が送付されます。

書類に書かれている内容

  • 予定納税基準額
  • 第1期・第2期の納付額
  • 納付期限
  • 納付方法(納付書)

書類が届かない場合

前年税額が15万円未満なら通知が来ません。予定納税の対象外 なので何もする必要なし。

予定納税の納付方法5つ

方法1: 銀行・郵便局の窓口で納付

税務署から送られてきた 納付書 を持参して、銀行・郵便局の窓口で納付。最も古典的な方法。

方法2: コンビニ納付(30万円以下)

30万円以下なら コンビニ納付 可能。納付書のバーコードでスキャン・現金で支払い。

方法3: ダイレクト納付(口座振替)

事前に e-Tax で登録すれば、口座から自動引き落とし。最も楽。

方法4: クレジットカード納付

国税庁の 「国税クレジットカードお支払サイト」 から、クレジットカードで納付。決済手数料が別途必要(1万円当たり約83円)。

方法5: スマホ決済アプリ納付

PayPay・LINE Pay・auPay・d払いで納付可能(30万円以下、決済手数料無料)。

おすすめは「ダイレクト納付」

毎年継続する予定納税は ダイレクト納付(口座振替) が最も楽。一度設定すれば自動引き落としで完了。

予定納税を払えない・厳しい時の対処

対処1: 予定納税の減額申請

予定納税の減額申請 という制度があります。当年の所得が前年より大幅減少する場合に申請可能。

減額申請の条件

  • 7月15日まで(第1期分)
  • 11月15日まで(第2期分)
  • 当年の所得が前年より大幅減少見込みであること
  • 廃業・休業・大幅売上減などの事由があること

減額申請に必要なもの

  • 「予定納税額の減額申請書」
  • 売上減少の根拠資料(売上台帳・通帳コピーなど)
  • 当年の所得試算書

対処2: 延納・分納の相談

支払い困難な場合は 税務署に相談。延納・分納の手続きが可能です。

対処3: 滞納するとどうなる?

滞納すると 延滞税(年率8.7%等) が発生。さらに 督促状 → 差押え に進む可能性も。早めに税務署に相談を。

予定納税を踏まえた節税対策

対策1: クラウド会計ソフトで経費を漏れなく計上

予定納税は 「前年の所得税」 に基づくため、前年の節税が今年の予定納税額を左右します。

クラウド会計ソフト(freee会計・マネーフォワード・弥生)を使えば、銀行口座・クレジットカード連携で 経費を漏れなく自動取り込み 可能。

会計ソフトの比較はマネーフォワード vs freee 徹底比較、freee会計の詳細はfreee会計の評判・機能・料金を参考に。

対策2: 青色申告で最大65万円控除

青色申告を選択すると 最大65万円の所得控除。予定納税額も大きく変わります。詳しくは美容室・サロン向け青色申告のやり方完全ガイドを。

対策3: 各種控除の活用

  • 小規模企業共済 → 掛け金全額が所得控除
  • iDeCo → 掛け金全額が所得控除
  • ふるさと納税 → 寄付額が住民税・所得税控除

詳しい節税はサロンオーナーの節税テクニック10選を。

対策4: 必要経費の前倒し計上

年末近くに「必要経費を前倒し」する手法。12月までに購入した備品 は当年経費として計上できます。

予定納税の不安あるある

あるある1: 「初めての予定納税通知に焦る」

「税金の納付額が大きい!」と焦るケース。事前に「予定納税基準額 = 前年税額」 を理解しておけば落ち着いて対応できます。

あるある2: 「7月の納付期限を忘れる」

カレンダーに 「予定納税 7/31」 を必ず記録。ダイレクト納付なら自動引き落としで忘れない。

あるある3: 「払いすぎたら戻ってくる?」

予定納税で多く払いすぎた場合、確定申告で 還付 されます。

あるある4: 「廃業したけど予定納税は払うの?」

廃業した場合は 「予定納税の減額申請」 で減額・免除可能。

あるある5: 「ふるさと納税やiDeCoは予定納税に反映される?」

されません。予定納税は 前年税額 に基づくため、今年の控除は確定申告時に反映されます。

予定納税の年間カレンダー

やること
5月前年確定申告書を見返し、予定納税基準額を予想
6月税務署から予定納税通知書が届く
7月第1期予定納税の納付(〜7/31)
8月当年売上見込みの確認・必要なら減額申請準備
11月第2期予定納税の納付(〜11/30)
12月年末の経費前倒し・所得試算
翌3月確定申告で精算

予定納税対応のための会計記録のコツ

コツ1: 月別売上の即時集計

クラウド会計ソフトで 月別売上を即時集計。当年の予定納税額試算ができます。

コツ2: 経費の即時計上

レシート・領収書は 即時撮影 → クラウド会計取り込み。月末に慌てない仕組み。

コツ3: 確定申告書の写しを保管

毎年の確定申告書は 写しを必ず保管。来年の予定納税予測の資料になります。

コツ4: 税理士相談の活用

初めて予定納税の通知が来たら、税理士に1回相談 するのもおすすめ。商工会議所の無料相談も活用を。

よくある質問

Q. 予定納税は確定申告とは別の納税ですか?

A. 別ではなく、当年分の所得税を前払い する制度。確定申告で精算(不足分は追加納付・払いすぎは還付)されます。

Q. 予定納税の通知が来ない場合は何もしなくていい?

A. はい。前年税額が15万円未満 の場合は対象外なので、何もする必要なし。

Q. 予定納税の金額に異議がある場合は?

A. 減額申請 が可能。当年の所得が大幅減少見込みなら、税務署に相談を。

Q. 予定納税を一括で払いたい場合は?

A. 第1期に2/3を払うのは 基本的に不可。2回に分けての納付が原則。

Q. 予定納税を払い遅れたらどうなる?

A. 延滞税 が発生(年率2.4%〜8.7%)。納付期限を過ぎたら即税務署へ連絡を。

Q. 副業の個人事業主も予定納税の対象?

A. 本業の年末調整 + 副業の確定申告 で15万円以上納税していれば対象になり得ます。

まとめ

8月の予定納税対応は、「通知書の確認 + 第1期7月末納付 + 必要なら減額申請 + 当年の節税準備」 の4ステップで進めれば慌てません。

  • 予定納税は「前年税額15万円以上」が対象
  • 8月(第1期)と11月(第2期)に分割納付
  • ダイレクト納付(口座振替)が最も楽
  • 当年の所得が大幅減少なら減額申請可能
  • クラウド会計ソフトで経費を漏れなく計上 → 来年の予定納税額削減

「予定納税は前年の頑張りに対する税金」 という発想で、毎年の節税対策を進めることが、長期的な税負担軽減につながります。

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